骨折 膝蓋骨骨折について

■膝蓋骨骨折
Ⅰ定義:膝蓋骨骨折は転位の有無で分類される。1~2㎜以下の関節面の段差あるいは3㎜以下の骨片転位は、転位のない骨折とみなす。また、骨折線の状態により横骨折、縦骨折、粉砕骨折と表現される。
Ⅱリハビリテーション的目標
1)関節可動域
①膝伸展不全を予防するために、屈伸での膝関節全可動域を保持する。
②股関節、膝関節の全可動域を獲得するために、大腿直筋の全長を保持する。
③外傷の影響や固定治療の結果、低下の恐れのある靭帯の柔軟性を維持する。
2)筋力
①膝関節の伸筋である大腿四頭筋と、股関節の屈筋で二関節をまたぐ大腿直筋の筋力を向上させる。
②強力な膝屈筋であるハムストリングの筋力を向上させる。
③大腿四頭筋とハムストリングのバランスを向上させる。
Ⅲギプスまたは膝固定装具
適応:伸展機構が保たれている関節外骨折を含む、転位のない膝蓋骨骨折に選択される治療法である。
Ⅳ観血的整復内固定術
適応:粉砕骨折や、転位のある膝蓋骨骨折に選択される治療法である。観血的整復の主目的は、外傷後の関節症性変化を減少させるべく関節面を整えることにある。あらゆる膝蓋支帯の断裂も修復する。
 Ⅴ膝蓋骨部分または全切除術
適応:十分な修復が不可能な高度の粉砕がある場合、膝蓋骨の部分または全切除を行う。しかし、膝蓋骨切除術では術後に疼痛を生じ、伸筋筋力が失われ、伸展不全、膝関節可動域の減少をもたらす。